ICTの目

ICTに関する話題を中心に、気の向くままにボソボソと呟いています

クラウドサービス(4)

Notes/Dominoを自営する場合と、GoogleAppsを比較してみた。
想定利用者数は500ユーザーとした。

まずコストである。

オンプレミスの場合、
(サーバ代金+導入設定費)÷H/W使用年数+(初年度S/Wライセンス料+次年度以降年間S/W使用料×(S/W使用年数-1))÷S/W使用年数
となる。
我が社の場合、サーバはクラスタ構成をとっているので2台、H/Wの使用サイクルは6年、S/Wはまだ継続使用中(8年目)である。(H/W保守は少額なので割愛)
2,800÷6+9,500÷8+2,900≒4,554(千円/年)

かたやGoogleAppsは、
6×500=3,000(千円/年)
となる。

次に、サービスの内容・機能面である。

Notes/Domino
グループウェアの基本機能として
(1)メール
(2)スケジュール
(3)タスク
(4)会議予約
(5)施設管理
(6)掲示板などの汎用文書管理(通達、規定、FAQなど。オプションのテンプレートによる。カスタマイズも容易。)
となる。
他に、自社固有のワークフロー業務システムをいくつか構築・運用している。

GoogleApps
単純な比較は難しそうだが・・・
(1)メール
(2)スケジュール
(3)タスク
(4)会議予約
(5)施設管理
(6)掲示
メールはGmail、(2)~(5)はGoogleカレンダー掲示板はGoogleドキュメントとGoogleサイトで出来なくもなさそう。
こちらは当然の事ながら携帯電話端末からのI/Fもある。
携帯電話端末からのアクセスは、Notes/Dominoでも不可能ではないようだが、現在の我が社のVersion(v6.5)では別途プロダクツが必要となるようである。

しかしながら、Notes/Dominoをプラットフォームとして、営業日報、目標考課、技術試験管理など、自社固有の機能を作り込んだワークフローアプリケーションがある。
これらは、定型機能を提供する"SaaS"(Software as a Service)のようなサービス形態では、カバーする事が難しい。

自社固有機能をアウトソーシングするとなると、その動作環境だけを提供するサービスを利用して、その環境上で自社アプリケーションを稼動させる必要が生じる。この形態は"PaaS"(Platform as a Service)と呼ばれるサービスに分類される。

オンプレミスにしてもPaaSにしても、テンプレートを購入したり、開発スキルの教育研修に投資したりと、何らかのコストが別途かかるので、今回は当該機能部分については割愛して比較した。